2023年2月24日金曜日

(続)「日本はなぜそんな小さな島々を要塞化するのか」

昨日紹介させていただいた豪州ABCテレビ報道番組「日本はなぜそんな小さな島々を要塞化するのか、なぜそんな大それたことをするのか」の中で、山里節子さんというおばあさんが登場されます。ひじょうに流暢で表現力豊かな英語でインタヴューに応えておられ、凛とした、とても魅力的な女性なので、いったいどのような背景を持っておられるのかネットで調べてみました。

「高校生の時に石垣市の琉米文化会館で英語を学ぶ。米軍による地質調査の助手、半民半軍の航空会社、琉米文化会館で働いた」ことがおありとのこと。しかし、それにしても、85歳になられた今も、これだけ流暢に英語を話されるとは驚きです。それだけではなく、下記のようないくつかのネット情報に目を通してみますと、山里さんは、しっかりと石垣の土地の伝統文化にご自分の生活基盤をおきながら、その上で「人間の命の大切さ」=「ぬちどうたから(命が宝)」という普遍的原理を確固たる信念とされ、長年活動されてきたことが分かります。恥ずかしながら、私は山里さんについては全く知りませんでした。

 

映画『標的の島 風かたか』(三上智恵監督)にも登場

https://www.jca.apc.org/femin/interview/20171215yamazato.html

ヒカリノミチ通信

石垣島の怒れるオバァとオジィたち

http://samidare.jp/masuko/sp/note?p=log&lid=480304

命と暮らしを守るオバーたちの会へ本土の有志が応援の寄せ書き20枚を寄贈

https://yaimatime.com/yaimanews/102476/

 


 

 

ここまで調べたときに、ブログをご覧になった有光健さんから下記のようなメールをいただき、さらに詳しく山里さんに関する情報をいただきました。そこで、有光さんからご承諾をいただき、いただいたメール全文を、ここにそのまま紹介させていただきます。なお、有光さんは、長年、日本の戦争責任を戦後補償問題という観点から追求してこられ、戦後補償ネットワーク事務局・事務局担当世話人・世話人代表をされています。ご著書に『タイの旅』(昭文社、1988)、共著に『アジアを歩く(東南アジア篇)』(文遊社、1978)、『未解決の戦後補償』(創史社、2013)、『未解決の戦後補償II・戦後70年・残される課題』(創史社、2015)などがあります。

 

以下、有光さんからのメールです:

 

ABCの番組紹介ありがとうございました。自衛隊の演習、石垣の様子興味深く拝見しました。

 番組に登場されている山里節子さんというおばあさん、反基地運動のメンバーの一人として登場していますが、大変すばらしい女性です。

 昨年6月に、琉球放送/JNNも山里さんを紹介していましたが(下記の722秒の動画もぜひご覧ください)、反基地・反軍だけの方ではありません。

  https://newsdig.tbs.co.jp/articles/rbc/72109?display=1

 沖縄きっての才媛で、東京に出て、国際線のスチュワーデスをしておられましたが、それで85歳の今も英語が堪能です。

 その後、決断して東京での生活を見限って、石垣に帰られ、農業もしながら織物をしておられました。自分で桑を育て、蚕を飼って、草木で染めて、絹を織っておられたのでした。

 私は40数年前に一度だけ石垣を訪ねたことがありますが、その時に山里節子さんの工房を訪ねて、染織の話を伺ったことがありました。

 戦時中の体験を話された10年前の動画は右記で見れます。(832秒) https://www.youtube.com/watch?v=OKUELFwWffY

 石垣の生活や文化について語った9年前の動画もありました。(114)  https://www.youtube.com/watch?v=kGt1PnauJeE

 また、1981年頃の工房の映像が右記で観れます。(524秒) https://www.youtube.com/watch?v=KGTT3vKjPpQ

 詩人で、石垣の唄も歌われます。5年前に集会で歌われた動画もこちらで。(418秒) https://www.youtube.com/watch?v=EEOGyFmMHPk

 昨年「多田謡子反権力人権賞」を受賞された「いのちと暮らしを守るオバーたちの会」の代表ですが、反基地・反権力ということだけでなく、もっと豊かで、知的で、すぐれた方だということをお伝えしたくて、筆を取りました。知る人ぞ知る85歳です。

 

有光さん、興味深い情報をいただきありがとうございました。山里さんは、一度お会いして、じっくりお話を伺いたい、魅力あふれる女性ですね。

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