2020年9月7日月曜日

自民党総裁選挙前に


笑話のようで、実は笑い話でない真面目なパロディ

登場人物:
爺さん(60年安保闘争時代の元活動家)と熊さん(少々頭は弱いが気のいい人間)

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熊:「安保爺さん、後期高齢者には危険なこのパンデミックのときに、マスクもせずにこんな街路をぶらぶらと歩きまわって、いったいなにをしてるんかね?」

爺さん:「わしに呼びかけるときは、安保と<反>をつけろと前から言っているだろう、うすのろ熊め!マスクをしていてもいなくても、この腐った汚臭には気がつくはずだ。気がつかないならよっぽど鈍感だが、お前もマスクをはずしてこの臭いを嗅いでみろ、馬鹿め!」

熊:マスクをとって臭いを嗅いでみる。「ひゃ〜、こりゃひでいや、これなんの臭い?」

爺さん:「犬の糞なんだが、その糞がどうも垂れ流しのような状態で、わしにはどうもこの犬は潰瘍性大腸炎にかかっているように思えるんだ。」

熊:「え?潰瘍性大腸炎っていうと、あの人を痔忍(本人は「辞任」のつもり)に追い込んだあの評判の難病?まさか、ワンチャンがそんな病気にはなるめいよ。」

爺さん:「犬だって贅沢させられるとこういう難病にかかっても不思議ではない。この犬は、向こうに見えるあの大邸宅で飼われている犬なんだが、<大モリカケそば>と<サクラもち>が大好きな飼い主夫婦に、同じものをワンサと喰わされて、いつも消化不良を起こしていたんだが、最近、売れ残った<安倍川餅>まで喰わされているという噂だ。どうも消化不良の症状が<安倍川餅>で悪化して、潰瘍性大腸炎になったとわしは判断している。毎日、散歩に連れ出された犬がこの街路を通ったあとは、糞が垂れ流し状態で、汚泥のような汚くて悪臭漂う糞があちこちに落ちている。気をつけないと、お前も自分の安物の靴をその汚物で汚すぞ!」

熊:「<安物>はよけいなお世話だが、そんなめちゃくちゃな、たまったもんじゃないな。<ちゃんと糞の後始末をしろ>と、なんで安保爺さん、じゃなかった安保爺さんは飼い主に文句を言わないんだね。」

爺さん:「不思議なことに、あの馬鹿夫婦には通常の責任感とか倫理観が全く通用しなくて、他人にどのくらい迷惑をかけているのか全く分かっていないのだ。金さえあればなんでもできると思っている、救いようがない夫婦だな。海外に出かけては、全くいらないものばかり爆買している。夫のほうは軍事オタクで、武器が大好き。家の中はアメリカ製のジェット戦闘機、爆撃機、ミサイル、空母などのオモチャでいっぱいだとよ。妻のほうは、若い芸能人を招いて、酒を飲んでドンチャン騒ぎするのがご趣味だそうで、花見の時期には毎晩大勢お仲間を招いて、花火まであげて、キャーキャー騒ぎやがって、うるさくてしょうがない。迷惑極まる生活ぶりだな。」

熊:「どこか他に苦情を申し出るところがないのかね……。後期高齢者の爺さんには、精神衛生上もよくないぜ、そんな怒り心頭の毎日じゃ。脳溢血になっちゃうぜ。」

爺さん:「おい、後期高齢者とわしを呼ぶな!<後期高齢者>というのは、わしは差別用語だと思っているのだ!<光輝高齢者>と書くなら許せるがな。わしのように歳を重ねるごとに叡智を深め人間的な品格を高めて光り輝いている人間を、あたかも何の価値もないかのように<後期高齢者>などと呼ぶのはけしからん!まあ、それについてはまた別の機会にお前に説教するとして、実は、あの馬鹿夫婦の邸宅の後ろ側に<畜生病院>があるのをお前は知ってるだろう?」

熊:「ちょっと爺さん、それを言うなら<犬猫病院>だろうが……。いまは<畜生>というのは動物に対する差別用語になると、俺ですら思うんだがな〜。」

爺さん:「わしは犬猫病院のあの獣医を<畜生>と言っているので、動物の権利を尊重しているわしは犬猫を<畜生>などと失礼な用語では呼ばない。あの獣医は馬鹿夫婦の親友で、あの犬のかかりつけの獣医でもあるのだ。病気になった犬猫を連れていって診断してもらうとき、病状を飼い主がまず説明すると、あの獣医は必ず<アッ、ソー>というのが口癖だそうだ。とにかくだな、わしはあの<アッ、ソー獣医>に苦情を言ったんだ。<お前は、あの犬が潰瘍性大腸炎だということを隠蔽しているのではないか>とな。ところが、あいつは<犬が潰瘍性大腸炎になることはありえないし、あの立派な犬は消化不良ですらない>と言い張るのだ。そこでわしは<診断書を見せろ>と言ったのだが、<個犬情報だから見せられない>などと口実を言いやがった。そこであの犬の糞で近所迷惑をしている町内仲間で署名運動をやり、<診断書開示要求>をあいつに突きつけてやった。その結果だな、診断書のコピーを出したのだが、ほとんどが黒塗りされていて読めるとこがないのだ。黒塗りしたところは<個犬情報に関わる箇所>などと主張しやがって。だからあいつは<畜生道>にも劣る人間だと、わしはあいつの病院を<畜生病院>と呼んでいるのだ!分かったか!」

熊:「ひでいやつらばっかりだな、まるでヤクザだな。いや、ヤクザの連中は形式的にせよ一応<仁義>だけは保つよな。トラさんの口癖じゃないけど、その犬はもちろん、犬の飼い主夫婦も獣医も<尻の周りは糞だらけ>のようなきたねい連中だな〜。しかし、最近、あの金持ち夫婦は全く見なくなったがどうしたのかね。見たことのねい背の低い、頭が半分禿げあがったジジイが犬の散歩をさせているが、あのジジイは誰だい?」

爺さん:「あのジジイは番頭だとよ。あれくらいの大金持ちになると、家計やその他の家の様々な事務をこなす<執事>がいるのだが、あのジジイには<執事>という品のあるような用語ではなくて、<番頭>が似合ってる。とにかく、昨日もあのジジイが、犬を散歩しながらこの街路を通りかかったのをわしは家の二階から見ていたんだ。ところが、垂れ流す糞をきれいにすくって集めて歩くのかと思ったら、小さなスコップですくって、誰も見ていないかどうかそっと周りを確かめた上で、溝や他人の家の垣根の後ろに放り投げたりしているんだ。つまり、ご主人の犬の糞を隠蔽する役目を、今度は番頭が代わりにやっているのだ。わしは腹が立って、怒鳴りつけてやろうと思って、すぐに家を飛び出してあのジジイに向かって行ったら、あいつ、なんて言ったと思う!<スガスガしい朝ですな〜>だとよ!あの野郎は、犬の飼い主夫婦に勝るワルだな。今日は、もう糞を隠そうともしないで、さっさと通り過ごしてしまったようだな。」

熊:「反安保爺さんの話を聞いていると、まるでどこかの国の政界の話のように思えるな〜、どこの国だったけな〜、確か、メディアが全くだらしない東洋の島国の話だったような記憶があるんだがな〜。」

爺さん:「おい、熊!今晩はやけ酒だ、わしにつきあえよ!<光輝高齢者>をどれほど大切にしなければならいか、たっぷり教えてやる。」

熊:<あ〜、やなところでつかまっちゃった。この安保爺さんと飲んでも少しも酔いが回らないのが辛いよな〜。>



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