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2023年12月23日土曜日

2023 End of Year Message Part II

2023年 年末メッセージ 続編

 

 

Michael Leunig is an Australian cartoonist, writer, painter, philosopher and poet

 

飼い葉桶の中で

 

キリストはパレスチナ系ユダヤ人

彼はユダヤ系パレスチナ人でもありました

そして自分は神の子であると気がついたのです

でも不思議なことには、「同じように、あなたを含めみんな神の子です」と彼は言いました

 

「隣人を愛しなさい」とも、キリストは言いました

その言葉が、その地域の文化を大逆転させました

どんな恐れと悲哀にとっても、彼は一条の光でした

「彼は状況が読めなかっただけだよ」と言う人もいます

 

それでもわたしたちは彼の生誕をお祝いします

仕事をやめて、ビールで喉を潤し、ショッピングに出かけます

あるいは地球と星々をあらためて見直します

この小さなパレスチナ系ユダヤ人の赤ちゃん

 

 

 

Write my name on my leg, Mama

 

Write my name on my leg, Mama

Use the black permanent marker with the ink that doesn’t bleed

if it gets wet, the one that doesn’t melt

if it’s exposed to heat

Write my name on my leg, Mama

Make the lines thick and clear

Add your special flourishes

so I can take comfort in seeing

my mama’s handwriting when I go to sleep

Write my name on my leg, Mama

and on the legs of my sisters and brothers

This way we will belong together

This way we will be known

as your children

Write my name on my leg, Mama

and please write your name

and Baba’s name on your legs, too

so we will be remembered

as a family

Write my name on my leg, Mama

Don’t add any numbers

like when I was born or the address of our home

I don’t want the world to list me as a number

I have a name and I am not a number

Write my name on my leg, Mama

When the bomb hits our house

When the walls crush our skulls and bones

our legs will tell our story, how

there was nowhere for us to run

-Zeina Azzam

 

ママ、私の足に私の名前を書いてね

 

ママ、私の足に私の名前を書いてね

色が滲まないように、黒の名前ペンを使ってちょうだい

もしも濡れても消えてしまわないようにね

熱にさらされても……

ママ、私の足に私の名前を書いてね

太字ではっきりと書いてちょうだい

ママの飾りのような綺麗なスタイルの書き方でね

それだと見るたびに私は安心するからね

眠るときママの手書きを見るたびに……

ママ、私の足に私の名前を書いてね

妹や弟の足にも書いてちょうだいね

そうすればみんな一緒だと感じるから

そうすればみんなママの子どもだと分かるから

ママ、私の足に私の名前を書いてね

そしてママの名前もパパの名前も忘れずに書いてね

そうすれば私たちはみんな家族だと思い出してくれるからね

ママ、私の足に私の名前を書いてね

でも数字は書いちゃダメよ

私がいつ産まれたとか住所の番号とかは

だって私が番号で記録されるのはイヤだから

私には名前があるし、数字ではないからね

ママ、私の足に私の名前を書いてね

爆弾が私たちのお家を爆破したら

壁が崩れて頭や骨を押しつぶしても

私たちがどうなったか、足が話してくれるからね

どこにも逃げるところがなかったことをね

 

ゼイナ・アッザーム

(田中利幸 訳)


1 件のコメント:

  1. 飼い葉桶の中では、赤子は自由です。

    名前のある子は、幸せです。
    大空の中では、心の中では、自由です。

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